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原作:東野圭吾
出版:朝日新聞社(単行本)361ページ
発売:2004/12
不良少年たちに蹂躙され死体となった娘の復讐のために、父は仲間の一人を殺害し逃亡する。
世間の考えは賛否が大きく分かれ、警察内部でも父親に対する同情論が密かに持ち上げる。
はたして犯人を裁く権利は遺族にあるのか?
重く哀しいテーマに挑んだ、東野圭吾の心を揺さぶる傑作長編。
レビュー1
最初から衝撃的な出来事から始まり、どんどんスピードアップ。
ドキドキしながら、入り込んでいく理不尽な出来事及び少年たちの悪行の数々。
途中何度も怒りを覚えながらあっという間に読み終えました。
この中の登場人物、(少年及びその家族以外)は、正直、長峰に思いを遂げてほしかったと思っていると思う。
難しいことはともかく、心情的に。
昔の映画、「リップスティック」を思い出し、映画のようにラストは拍手喝さい、とはならない結末になんともいえない思いを抱え、涙が止まりませんでした。
何かを読者に投げかけられた秀作と思います。
なんとも理不尽なリと思えてしまう。
綾部刑事が、最後に自問自答したくだりが印象的でした。
レビュー2
本気でなければ、このような小説は書けない。
東野圭吾のすごさを感じた。
これはもう単なる小説ではない。
世に問う本気の書だ。
大切な人が暴虐非道な殺され方をしたとき、犯人に対してどう思えるか、どう対処できるか。
「正義」とは何か?
遺族に「救済」はあるのか?
「人を殺すこと」とは、その「復讐」とは、どういうことなのか?
少年法はじめ法律の基本概念が、被害者側の救済に全くなっていないことを改めて知り、暗然となる。
そして、読み手1人1人のむき出しの価値観を問われる。
それにしても描写がきつい。
本当にむごい。
受け付けられないと感じたこともあったが、読後は、読み手に追体験させるため、必要だったと感じる。
それほどにむごいことなんだと知らなければ、この小説の問題提起は表層的に終わってしまう。
罪悪感のない身勝手な犯罪の罪深さが、これ以上ないほどの怒りをかきたてる。
ただ、巻末に「解説」が欲しかった。
こういう内容だからこそ、読み手の思索をまとめさせる意味でも、冷静な第3者の意見が欲しかった。
これは、大いに議論しないといけない書だ。
(ラストの謎解きも含めた警察同士の対話に、その要素を含めたのかとも思う)
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